ホームのトップページへもどる>薬で健康になおす◎「かぜ」の症状
  • ◎「かぜ」の症状

     一般に「かぜ」と呼ばれる病気の正式な名称は「かぜ症候群」で、「普通感冒」「インフルエンザ(流行性感冒)」「咽頭炎」「気管支炎」など、主に上気道粘膜の炎症をまとめていいます。

     「かぜ症候群」の原因は、80〜90%がウイルスによる感染です。ウイルスの違いや感染した部位によって症状も異なりますが、一般的には、のどの症状から始まるケースが50%、鼻の症状から始まるケースは30%といわれ、さらに発熱や頭痛、下痢など、全身の症状へと移行していきます。

     これは、空気中のウイルスが、息を吸うことにより、鼻や口に入り感染すると、その粘膜で増殖して炎症を起こすからです。のどから気管支での炎症によって声がかすれたり、イガイガ感、咳などの症状がでます。

     さらに炎症により、プロスタグランジンという生理活性物質が産生されると、のどの痛みを感じるとともに、赤み、腫れが生じます。炎症が鼻の粘膜で起きると、鼻水や鼻詰まりの症状が見られます。全身の症状として、脳の視床下部にある体温調節中枢にプロスタグランジンが作用し、熱産生を促すと発熱が起こります。


    ◎「かぜ」をひいてしまったら…ひきはじめの対処法

     のどに違和感があったり、鼻がムズムズするなどの症状がでて、「かぜをひいたかな」と思った段階で気をつければ、ウイルスの増殖を抑えて、本格的にかぜをひくことは避けられます。そのためには、免疫力を高めることが大切です。ひきはじめの対処法を以下に紹介します。

    1. 安静にして、ゆっくりと休養、睡眠をとること。
    2. 栄養価が高く、消化のよい食事で十分に栄養補給をしてください。油っぽい食事は消化しにくく、胃腸に負担をかけますので避け、温かく栄養のある野菜スープなどを摂るようにします。高タンパクの豆腐料理や白身魚の煮物なども、おすすめです。
    3. 免疫力を高め、体の代謝を円滑にするビタミンCを多く含む野菜や果物も積極的に摂りましょう。グレープフルーツやみかん、ブロッコリー、芽キャベツ、にがうりなどに多く含まれています。
    4. 仕事や家事などでどうしても休めない方は、ビタミン剤やドリンク剤、サプリメントなどで栄養補給をして体力を回復させてください。
    5. 早めに市販の総合感冒薬を服用することも有効です。
    6. 脱水予防のために水分もこまめに補給しましょう。


    <健康メモ>


    「予防効果バツグン!お茶でうがい」
     かぜにかかる前から試したい、お茶でのうがい。お茶に含まれるカテキンの殺菌力は、すべてのタイプのインフルエンザウイルスに効力があるといわれています。高級茶でなくとも、安いお茶の出がらしで十分。

    「やっぱりこれでしょ!たまご酒」
     高タンパク、高エネルギーで消化も良いたまごは、ビタミンB2も多く含み、かぜにピッタリ。日本酒1カップ程度にたまごを1個入れ、火にかけて半熟になったときに、好みでハチミツや黒砂糖を入れ、熱いうちに飲みます。

    • 【かぜの予防法】
    • 近頃、昼夜の気温差の激しさで、かぜを引いてしまったという話をよく耳にします。かぜは、誰もがよくかかる疾患の一つで、1年に平均6回位というのが一般的です。かぜのほとんどはウイルスが原因によるもので、その症状も不快ですが、日常生活に気をつけることで、かなり予防効果が高い疾患でもあります。

      しかし「かぜは万病のもと」などといわれるように、かぜをこじらせると、糖尿病、心臓疾患、肺疾患、腎臓疾患などのいわゆる「生活習慣病」の重症化の原因になりますので、きちんとしたケアが必要です。そこで、かぜの予防法について紹介しましょう。

      原因はウイルス感染。うがい、手洗いなどで予防が第一
      かぜは、ほとんどがウイルスによって起こる病気です。とくに冬は空気が乾燥しているので、のどの粘膜が弱ってかぜをひきやすくなります。出かけるときは、なるべくマスクをして、人込みのなかに行かないようにすること。また外出後は必ず、うがい、手洗いをしましょう。
      ウイルスは、手と喉から侵入します。30秒間手を洗えば、流水だけでも無菌になるといわれています。意識して30秒間は、手を洗うように習慣付けましょう。うがいも、塩水やお茶で行うといっそう効果的です。(お茶は出がらしでも十分効果あります)
      1. 部屋の加湿をしましょう
        この時期に流行するかぜのウイルスは、低温・低湿がその繁殖条件にあります。従って、逆に湿度を上げることで、ウイルスが死んでしまうことが分かっています。部屋の加湿は、かぜの予防法として有効な方法です。暖房を効かせすぎて、部屋の空気を乾燥させてしまうことのないように注意しましょう。
      2. 過労、ストレスを避けましょう
        睡眠不足・過労などの疲れは、身体の抵抗力を弱めます。疲れをためないように、ゆっくりとした休息が必要です。入浴も、シャワーではなく、あまり熱くない温度でゆっくりと温まりましょう。関係無いようで、ストレスも、かぜには関係します。「病いは気から」という言葉どおり、ストレスは自律神経系を弱め、免疫力・抵抗力を低下させます。心の疲れは、かぜには禁物です。
      3. バランスのとれた食事を摂りましょう
        かぜをひいたときは、食欲も無くなりがちですので、栄養をしっかり補給することが大事です。おかゆが一般的ですが、タンパク質の補給でタマゴを入れたり、うどんにネギやショウガを入れるなど、身体を温める消化の良い食品がお勧めです。
        とくに、細胞の抵抗力を高めるビタミンAとビタミンCを多く含む野菜や果物を積極的に摂るのも、かぜの予防に有効とされています。ビタミンCは、喉や口腔の粘膜細胞の免疫力を高め、ウイルスの体内への侵入を極力少なくする働きもあり、かぜの予防だけでなく、ひきはじめから回復まで効果があります。
      4. 適度な運動を
        適度な運動を続け、体力の維持に心掛けましょう。運動は血液の循環を良くし、身体の抵抗力(免疫力)を高めます。とくに水泳やウォーキングなどの有酸素運動は、体力増進にも効果的です。またストレスを溜めないためにも、休日には、なるべくリフレッシュしましょう。
      ● 健康メモ
      かぜの予防法は、まずインフルエンザ゙との違いを把握することです。以下は、かぜとインフルエンザとの違いを示した表ですので、しっかりと覚えてください。

      〔かぜとインフルエンザの違い〕
      項目
      インフルエンザ
      普通かぜ
      伝染性
      しばしば あまり強くない
      発症
      急激に発症 ゆるやかに発症
      主な症状
      全身症状(発熱・だるさ・頭痛など)が中心 鼻水・鼻詰まり・のどの痛みなどが中心
      寒気
      強い 軽い
      発熱
      39〜40℃の高熱

      37℃前後もしくは無し

      全身の痛み
      (関節痛・筋肉痛)
      強い 無い
      鼻やのどの炎症
      全身症状のあとから起こる 先行して症状が出る
      胃腸症状
      強く出ることがある あっても軽い
      病原体
      インフルエンザウィルス ライノウィルスなど

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